[番外編]世知辛いフィリピンのチンピラバトル
さて、舞台をルソン島からミンダナオ島へと変えるのか? という局面を迎えたが、ここでちょっと[番外編]を一発挟んで、お茶を濁そうかと思う。
このブログを始める前、いわゆるセカンドシーズンにあたるブログの時期になるが(そんなブログ名では無いですけど)、私はマニラにある日本語学校で仕事をしていた。
もう、辞めてしまったので、赤裸々に暴露してしまうけど、私は今になって結婚ビザの申請をしているくらいなので、これまではツーリストビザで仕事をしていた。
その学校は、外国人を雇用する労働許可も取っていないので、ワーキングビザなど取得できる職場環境では無かった。
まぁ、私としては、そんなにモラルに厳しいタイプじゃ無いので、カネさえもらえれば、どこでも良かったし、そんな脇の甘いタイプの仕事場が、自分としてはしっくりきている部分もあった。
高校を1年で中退しているバリバリの中卒である私が、大卒などと偽って働ける職場なんて、まぁそんなものだ。
そんな職場であったが、私は資格も経験も無い仕事で、半年以内に全ての生徒の日本語能力試験N4取得という偉業を達成している。
日本語能力試験には、JLPTと呼ばれる名の知れた試験の他に、NAT-TEST、J-テストなど、複数の会社の試験が存在する。
テストのレベルとしては、JLPTが1番レベルが低く、簡単に取得出来る。
JLPTの良い部分は、メジャーなので名前が知れていて、日本語能力試験と言えばJLPTと言うくらい代名詞的存在になっていること。
悪い部分としては、年に2回しか実施されないので、試験までが遠くなってしまう事である。
話が逸れてしまったけど、日本語の勉強をスタートさせて半年以内にN4を合格するのは、あり得ないと言って良いスピードな訳だ。それを自分の生徒をボコボコと合格させてしまったのが、問題を起こす原因ともなった。
私は何の資格も経験も無い素人。
それが半年も教えない内に、生徒がボコボコと合格していく。
学校を経営していた社長は、コリャ素人が教えても何とかなるぞ! という発想になったのだろう。
さらに日本の法改正により、外国人の技能実習生を数多く受け入れるという風が吹き出す。
日本で大量に仕入れていたベトナム人は、生徒を借金漬けにするヤリ方で、失踪が相次ぎフィリピンに注目が集まっていた。
私が働いていた学校は、一気に生徒数を増やし、日本人の先生を大量に仕入れるという舵を切る。
フィリピンでは、外国人が働ける人数に制限があり、外国人だけが働く職場は基本的に存在しない。
フィリピン人従業員の割合に対して、10%か20%まで(正確な数字は分かんないです)しか外国人は働けない。
学校側は、もともと外国人の労働許可など取っていないので、そんなのお構い無しに一気に日本人労働者の数を増やしに入ったわけだ。
これまで小規模にコジンマリと営業していたのが、生徒数を何倍にも増やして、日本人の先生の数を何倍にも増やす。
そんな目立つ事されたら、私としてはパクられるリスクが一気に高まってしまう。
無知な社長は、そんな事、何も知らないのだ。
無知な社長のせいで、パクられるのは、ゴメンなので、私は早々に撤収する事にしたという流れが、前職をやめた理由。
そして、前回のブログをほぼ更新出来なかったのが、もちろん仕事が忙しいのもあったのだが、外国人技能実習生を数多く受け入れられる様な会社は、結構有名な会社が多くて、書くに書けない事が多すぎたのだ。
業務上知り得た情報をリアルタイムで、ブログに情報をアップするのは、いくらモラルの無い私でも、気がひけてしまったわけだ。
まぁ、住所不定となって、自分の住所を自分でも知らないからこそ、内情を暴露出来てしまうのだけど、私が働いていた学校は、あいおいニッセイ同和損保という保険会社と業務提携していた。
自動車のメカニックを多くの自動車工場に毎年数百人も日本に送っている。
あいおいニッセイ同和損保は、この技能実習生を斡旋するのと引き換えに、年間で数十億〜数百億円の売り上げを伸ばし、今では損保ジャパンや東京海上を抜いて、自動車保険でナンバー1の地位に上りつめた。
そんな背景もあって、学校の不正をチラつかせ、フィリピンの各種機関にコンプレインを出さない様にする事で、あいおいからコンサルティング料を取れないかと画策していた。
パクられるのにビビって、早々に学校から逃げたは良いが、私はカネが無かったので、退職金をあいおいさんに負担してもらおうかと考えたのだ。
まぁ、人によっては、企業恐喝なんて言いかたをされてしまう様なチンピラの真似事をしてみたのだけど、私の希望は叶わず、見事に無視されてしまう。
私の目的は、企業からお金を頂く事だったけど、見事に無視されたので、私には1ペソの得にもならないのだけど、フィリピンの関係各所に送りつけた手紙がコレだ。
英語についてのツッコミは要らない。
私では無く、主にグーグルトランスレートが作ったものだから。
フィリピン人に意味が通じるか読ませると、皆顔色を変えるので、ザックリとした内容は通じている様だ。
んで、どうなったのかだけど、ちょうどホーリーウィークに入る時期にメールを送ったので、無視されたのかもしれないし、内偵調査に入っているかもしれないし、どうなったかは分からない。
あとは、フィリピンという国にお任せしようと思う。
さて、自分がお世話になっていた会社を平気で売る様なマネをする私だが、因果応報ともいうべき事態が起きた。
イミテーションワイフが、ブラックメールが送られて来るのだけど、私に心当たりがあるかと聞いてくる。
マリと言う名の女性だと言う。
私はてっきり、イミテーションワイフが、カマをかける為に脳内で作り上げたドラマを話しているのかと思った。
私はそんなありきたりな名前溢れすぎていて、これっぽっちも思い当たらないと伝えてあげる。
イミテーションワイフが言うには、そのオンナがイミテーションワイフに私の写っている写真を送りつけてくると言うのだ。
どうせ、フェイスブックあたりで拾った写真だろうと思い、「どんな写真か見せてみろ!」と言う私。
その見せられた写真には、確実にワタシが写っている。
なんだけど、わたしには、その写真の記憶が無い。
写真には、私以外にも、メガネをかけたババーが写っていた。
その写真を見せながらイミテーションワイフが話しを続ける。
マリと言うオンナのメッセージには、私がマリというオンナを愛していると言っているのだそうだ。
んで、結局のところ、カネをくれという話しらしい。
自分が写っている写真。
それも私が自分で撮っているアングルの写真。
私は滅多に自分の事なんか写真撮らないのに、その写真には記憶が無い。
記憶が無いけど、見た事のある背景が…
あぁ! 思い出した!!
これは、マカティのブルゴスにあるレッドドアとかいうチェーン店の事務所だ。
ロシア人のオンナが出かけている時に、私が後から外出する際は、事務所に鍵を預けて、その預けた証拠として、写真を撮ってロシア人に送っていた。
そう言えば、ロシア人の女性の名前はマリと言っていた。
まさか、オレの名前をフェイスブックで検索し、それで引っかかったイミテーションワイフに、恐喝のメールを送りつけるとは…
こんな事するアバズレと知っていたら、遠慮なくロシア人オンナの体に手をつけていたのに…
やってもいない事で話しを作られるくらいなら、やっておくべきだった。
イミテーションワイフには、「これはマカティにあるレッドドアというホテルのチェーン店で、後ろに写っているオバさんに鍵を返す時に証明として写真を撮る様に言われた。
彼女はホテルの人間だから、私のIDもチェックしているし、だからあなたを見つけられたのだろう」
と適当な理由を話しておいた。
ロシア人とマカティで何日か同棲して… なんて話が厄介過ぎて、真実を話すには、逆に説明が難しい。
それにしても、自分も含めてだけど、スキがあれば突こうとするものだなと感心する。
フィリピンで起きた出来事だけど、今回やらかしているのは、日本人とロシア人。
どこの国でも、どこの国の人にも、脇が甘いとつけ込まれるので、注意が必要ですな。